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宇治の閑静な住宅街にゴトンガタンとリズミカルに鳴り響く機械音。昇苑くみひもの工場では、毎日何十種類もの組み方をインプットされた機械たちが多種多様の紐を作り上げていく。創業50年と、千年の歴史を持つ京くみひもと比べればまだ歴史は浅いが、伝統の技はしっかりと伝承されている。だが、十数年前に梶さんが二代目となった現在は6人の伝統工芸士をかかえているものの、生産のほとんどを機械に任せているのが現状だ。
「どんなに素晴らしい商品でも作り手側の苦労がなかなか買い手に伝わらない」と梶さんは悔しがる。手組みだと生産も限られる上に多大な労力と時間が必要で、それに見合った価格をつけても大量生産・低価格という風潮が業界に影響を与えているため、どうしても買い手との間に溝を作ってしまうのだ。また、手組みの高級なイメージも大きなネックとなっている。
それでも梶さんは「機械にも機械にしか出せない組み方がある」と時代の流れを柔軟に捉え、手作りの温かみと質の高さを守りながら新しい京くみひもの魅力をどんどんと広げている。先代の「古き良きものの中にも新しさを」という意志をしっかりと受け継いだその前向きな姿勢が、携帯ストラップや髪飾り、コースター、名刺入れといった京くみひもの七変化を可能にさせたといえる。
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