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作品紹介

実家の寺で使う仏具を制作しました。
卒業制作に何を作るか悩みましたが、大卒からさらに進学という道を認めてくれた家族に恩返しがしたいと思い立見台を作りました。
メインの蒔絵には寺にある摩利支天像を題材にデザインを考えました。
摩利支天とは3つの頭と6本の腕を持ち、陽炎を神格化したものです。
昔争いが起こったとき月と太陽を守ったというエピソードがあったので、摩利支天の持ち物にちなんでその場面を表現しました。
平蒔絵、研ぎ出し、高上げなど二年間で習った蒔絵の技法をふんだんに盛り込んであります。摩利支天の躍動感にこだわり、手足部分は漆で厚みをもたせ、指の一本一本にいたるまで丁寧に描き割りしました。衣装部分でも手前にある布や鎧を高上げし、立体感をつけたのでそれを感じとっていただけたら幸いです。

仏具らしいデザインから離れすぎず、かつオリジナリティを表現するという点で、細部の配色や全体の統一感には気を使いました。たくさんアイデアを出してその中から良いと思ったものをピックアップするという作業は葛藤の連続ですが、意外と好きな作業だったりします。
これからも感性を磨き続けて、自分らしい作品を作っていきたいです。

※ インスタグラムやってます!
 今までの作品が載っているので覗いてみてください。
 https://instagram.com/blueechromium/?hl=ja