伝統うんちく話

にごり酒


天乳と書いて「にごり酒」と読む。厳冬期に仕込んだ清酒を、もろみが十分に醗酵し熟成した頃に、桶のなかほどから汲み出しオリを分離させ、一度だけ澱引きした酒。もろみを漉しとらないどぶろくとは性格も味わいも異なる酒だ。かすかな発泡感とフルーティーな香り。冷やのままでも、オンザロックでも、おいしくいただける。 33年ほど前に初めてつくられた日本酒で、増田徳兵衛商店では、以来毎年「にごり酒の会」を東京と京都で開催している。爽やかな酸味と心地よい喉越しで、日本料理はもちろんどんな料理とも楽しめる珠玉の一本である。

日本酒度とは

感覚的な甘い、辛いを数字で表したのがこの日本酒度である。糖分が多いものがマイナスで少ないものがプラス。つまり、日本酒度がプラスのものは辛口、マイナスのものは甘口の酒ということになる。しかし、糖分が多くても酸味があれば、そう甘く感じないこともあるし、アルコール度によってもその感じ方は違う。日本酒度だけではなかなか判断できないものでもあるのだ。